2016年7月26日火曜日

日本の観光政策と観光資源(2):医療ツーリズム

_


サーチナニュース 2016-07-26 10:51
http://news.searchina.net/id/1614981?page=1

技術もサービスも高品質、
さらに食事もおいしい!日本への医療観光が人気=中国

 南シナ海問題に端を発した、日本や米国に対する抗議活動が一部で発生した中国だが、こうした問題に左右されることなく、根強い人気を誇る日本旅行プランが存在する。
 それは日本で医療サービスを受ける医療観光プランだ。

 中国メディアの今日頭条は、日本製品の不買運動が一部で見られる中国において富裕層を中心に日本への医療観光が人気となっている現状を紹介した。
 記事は、2020年までに医療サービスを受けることを目的に日本を訪れる中国人は毎年31万人を超えるという予測を示し、日本での医療観光が人気である理由について「医療技術の高さ」や「サービスのきめ細やかさ」といった医療サービス全体の水準の高さを指摘。
 そのほか、観光資源やおいしい食事も多く、心も身体も健康になることができるのが日本であるとの見方を示した。

 また、日本が「健康長寿大国」だからというのも、日本の医療観光に説得力をもたらす要因と言えよう。
 2014年の日本人女性の平均寿命は86.83歳、男性は80.50歳であり、日本は世界でもっとも長寿の国だ。

 そのほか、日本のガンの早期発見や治療技術は世界最先端の水準にある。
 中国の技術は世界の平均を下回っており、質の高い医療サービスを受けたくとも中国国内ではなかなか受けられないのが現状だ。
 中国ではガンを不治の病として認識する人は少なくない。
 日本のように早期発見が困難なうえに、医療技術が高くないのが理由であろう。
 日本への医療旅行は決して安くはないが、不治の病が治るのであれば安いとの判断なのだろう。
 中国国内の医療レベルが上がるまでは、日本への医療旅行の人気は衰えないだろう。


サーチナニュース 2016-09-02 14:27
http://news.searchina.net/id/1617914?page=1

診察や検査だけじゃない! 
日本の医療は、投資先としても魅力的だ=中国メディア

 最先端の機器が備わった日本の医療機関での検査や診察を目的として訪日する中国人が急増している。
   日本政府も積極的に外国人の医療ツーリズム受け入れ政策を進めているが、中国国内では
 「中国から日本の医療機関に積極的に投資せよ」
との声も出ているようである。

 中国メディア・経済観察網は8月31日、
 「日本には医療ツーリズム以外に、病院に投資するチャンスもある」
とする記事を掲載した。
 記事は、日本の外務省が発表したデータで、2013年には168件だった中国人向けの医療滞在ビザ発給数が15年には829件にまで急増したことを紹介。
 また、今年6月には外務省が医療滞在ビザを緩和する通知を発表し、医療ツーリズムで訪日する中国人の数はさらに増える見込みであることを伝えた。

 そのうえで、日本の医療機関で受診を望む中国人観光客は日本の先進的な医療設備、特にガンの検査や治療に対して期待をしていることが想像できると説明。
 中国国内ではガンは末期においてようやく発見されるような状況であり、重粒子線治療や陽子線治療システムが希少なうえ国からも公認されていないとした。
 また、がんの治療費も日本の2倍以上となっており、日本に渡って治療を受けた方が滞在費を含めても安いと紹介している。

 記事は、中国でも今後国外から先進設備を取り入れ、国の認可を経て普及することになるとした。一方で、「その前に、国外の医療関連プロジェクトに投資することで中国人患者に対する治療サービスの枠を獲得というのが、ハイリターンな投資方式となりつつある。これは、中国の医療技術も進歩させることになるのだ」と伝えた。

 そして
 「中国の病院が日本の治療センターに投資を行えば、中国の医師が日本でトレーニングを受けられるようになり、中国人患者の治療を行うこともできる」
と説明。
 日本の病院への「中国人の進出」は単に病気を診てもらうだけでなく、投資というアプローチでもますます注目されているのであるとした。

 中国の医療は現在、様々な問題を抱えている。
 高い医療費や医療リソース分配の不均衡に加えて、経済成長に伴う生活習慣病の患者増への対応にも迫られている状況だ。
 日本をはじめとする外国に医療目的で訪れる中国人が増えていることは、国内の医療体制が充実していないことの裏返しとも言える。
 先進技術を取り入れたがんなどの生活習慣病検査・治療体制の整備も急務になっている。



サーチナニュース 2016-09-30 07:35
http://news.searchina.net/id/1619854?page=1

買い物だけじゃ満足できない! 
中国人が日本で医療サービスを受ける理由=中国報道

 中国人の訪日目的は観光や買い物だけではない。
 ここのところ、医療サービスを受けるために日本を訪れる「医療観光」がにわかに中国で注目が高まっているという。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、国外を訪れる中国人旅行客は単なる買い物や消費だけでは満足できなくなり、今や「健康分野」への消費にも関心を抱き始めていると紹介。
 これまでに中国では美容整形の手術を韓国で受けることや、米国籍を求めて米国で出産することがブームとなったが、近年は日本で健康診断などの医療サービスを中国人が増えていると伝えた。

 記事は、中国人が日本への医療観光を選ぶ背景について、
★.日中が地理的に近いこと、
★.日本はサービスの質が高く、気持ちの良い待遇を得られること、
★.医療滞在ビザが解禁されたことで条件に応じて数次有効ビザも発給されるようになったこと
を指摘。

 続けて、
★.何よりも重要な要素は「日本の医療レベルが高いこと」だ
と紹介し、がんの早期発見および治療に関する日本の医療レベルを非常に高く評価したうえで、
 「日本ではがんと宣告されても、それは必ずしも死を意味するものではない」
と指摘。
 一方、中国ではがん患者が急増しているにもかかわらず、医療レベルの向上が追いついておらず、
 「多くの患者にとってがん宣告はそのまま死を意味する状況」
であることを伝えた。

 中国では経済成長に伴い、生活習慣病を患う人が増えているほか、大気汚染や喫煙率の高さを背景に、肺がん死亡率も急上昇している。
 そのため、中国国内で受けることのできない医療サービスを求めて中国人患者が日本を訪れるケースは今後も増加し続けると見込まれる。






【自ら孤立化を選ぶ中国の思惑】



_