2016年7月22日金曜日

中国高速鉄道事業の暗雲(3):「高速鉄道の赤字が世界でもっとも深刻な国」:負債の利息分すら賄いきれない

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サーチナニュース 2016-07-09 10:13
http://news.searchina.net/id/1613835?page=1

もう止めるべきだ!
中国国内の高速鉄道網の拡充は「深刻な後遺症もたらす」=香港

 中国の李克強首相は6月の国務院常務会議において、中国国内の鉄道インフラネットワークをさらに拡充するための具体的な計画を示したが、香港メディアの鳳凰網はこのほど、中国がやみくもに鉄道網を拡充すれば、すでに深刻化している生産能力の過剰がさらに悪化することになると警告した。

 李克強首相が示した計画には、中国の鉄道の輸送密度が先進国に比べて低いうえに、鉄道網の配置が不完全であること、逆に鉄道網の拡充は経済の大動脈として投資や消費の増加につながるなど「一挙多得」の方法であると国務院常務会議が認識しているという背景がある。

 この計画を推進するための具体的な措置は5つある。
1].隣り合う大中都市間を1時間から4時間で移動、また都市内を30分から2時間で移動できる交通圏を実現する、
2].一般の鉄道網を充実させ、県レベル以上の行政区を基本的にカバーする、
3].乗り換えを距離ゼロで行うために駅に鉄道以外の交通手段と連携できる総合交通システムを建設する、
4].高速鉄道と沿線区域の協力を促進し、製造業と経済のグレードアップを実現する、
5].鉄道網が発達していない中西部鉄道建設における投資を増やす
という5つだ。

 記事はこの計画のための2016年度予算は「8000億元(12兆円)以上」だと説明する一方、
 「中国の高速鉄道に投資の余地があるのは主に大都市であり、
 もし投資地域を誤れば深刻な過剰生産が生じることになる」
と指摘した。
 さらに
 「中国中西部は人口が少ないため、
 もし鉄道を新たに建設すれば長期的な貨物・旅客不足により深刻な赤字が生じる」
と指摘した。

 また
 「鉄道は人口が多く、人口密度の高い地域に建設する」
というのが「鉄道経済の法則」であり、中国国内に鉄道網の発達している場所とそうでない場所という不均衡が存在するのは当然であるという見方を示した。

 つまり、
 鉄道経済の法則を無視した中国の鉄道網拡充計画は必ず失敗する
というのが記事の主張の要点だ。
 盲目的な鉄道網の拡充には「一挙多得」どころか
 膨大な債務負担という結果が待ち受けている
だろう。



NNA 7月22日(金)8時30分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160722-00000001-nna_kyodo-cn

【中国】10年で高速鉄道倍増へ、中長期計画を発表

 中国国家発展改革委員会(発改委)と交通運輸省、中国鉄路総公司は20日、中国の鉄道建設に関する中長期計画を発表した。
 2025年までに現在の2倍となる高速鉄道3万8,000キロメートルを含め、鉄道網を17万5,000キロに拡張する。
 中国は鉄道建設のために毎年8,000億元(約12兆8,500億円)超を投じており、当面は交通インフラの改善と景気下支えを兼ねた大規模投資が続くことになる。
 中国の営業鉄道網は2015年末時点で12万1,000キロに達しており、このうち高速鉄道が1万9,000キロを占める。

 計画では現状について
 「輸送能力のひっ迫はおおむね緩和し、ボトルネックもほぼ解消された」
と分析。
 その上で今後は、中西部をはじめとする鉄道整備が遅れている地域での建設や、重点区間の輸送力強化、鉄道以外の交通インフラとの接続改善などに取り組む方針を示した。

 当面は20年までに鉄道網を15万キロ、うち高速鉄道を3万キロに拡張する計画。
 25年には各省(自治区、直轄市)の省都や全国の主要都市が高速鉄道で結ばれ、隣接する主要都市間は1~4時間、主要な都市群の中では30分~2時間の交通圏を形成する青写真を描いている。

 高速鉄道の設計については、
★.主要幹線では時速250キロ以上を原則とし、特に重要な都市間では時速350キロの設計も採用する。
★.幹線ではない近隣都市間を結ぶ路線は時速200キロ以下で運行する。
 高速鉄道以外の鉄道では、中西部への鉄道網の拡大や、現代版シルクロード「一帯一路」戦略に基づく国際路線の強化などが柱。

 全国の鉄道網で重要な位置にある
◇北京
◇上海
◇広州
◇武漢
◇成都
◇瀋陽
◇西安
◇鄭州
◇天津
◇南京
◇深セン
◇合肥
◇貴陽
◇重慶
◇杭州
◇福州
◇南寧
◇昆明
◇ウルムチ
――を「総合鉄道ハブ」と位置付けることも盛り込んだ。
 計画の詳細は発改委のウェブサイト<http://www.sdpc.gov.cn/zcfb/zcfbghwb/201607/t20160720_811729.html>で確認できる。



Record china 配信日時:2016年7月22日(金) 23時20分
http://www.recordchina.co.jp/a145523.html

中国高速鉄道のほとんどが赤字!
でも中国ネットは問題にせず
=「交通輸送の価値は利益だけで計ることはできない」
「むしろ鉄道部に感謝すべき」

 2016年7月21日、中国メディアの網易新聞は中国高速鉄道のほとんどの路線が赤字だと伝えた。

 中国高速鉄道は、北京―上海路線は大きな利益が出ているものの、その他の路線では赤字が続いており、例えば2015年の第3四半期では中国全体で94億3500万元(約1500億円)の赤字だった。
 記事は、日本が全国に新幹線網を広げようとした結果、赤字経営になったことを指摘し、中国も同じ轍を踏んでいると主張。最後は国民が負担することになるのだとした。

これに対して中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。

 「短期的な見方しかできない記事だな。
 西洋の短期間で利益を出すという思考パターンそのものだ。
 高速鉄道は戦略資源なんだよ」 

 「利益を出すのは簡単だ。
 運賃を50%上げればいい。
 でも利益が出れば国営企業の独占だと文句を言うのだろう」 

 「交通輸送の価値は利益だけで計ることはできない。
 人と物資を効率的に移動させることが重要だ」 

 「この記事の筆者は高速鉄道に乗らないで歩けよ」 
 「鉄道部を私有化したい人がいるようだな。
 鉄道は絶対に民営化してはだめだ!」 

 「高速鉄道のような便利なものにまでケチをつける人がいるのか。
 鉄道は基礎インフラだろ。
 赤字になっても国民のために造るべきだ。
 見方を変えれば鉄道部はお金を払って運営してくれているのだから感謝すべきだ」
』 


サーチナニュース 2016-07-25 07:11
http://news.searchina.net/id/1614841?page=1

わが高速鉄道の赤字は「深刻」、
営業距離は世界最長も黒字は1路線のみ=中国

 北京市と上海市を結ぶ「京滬高速鉄道」は中国の大都市間の高速鉄道として、高い乗車率を確保している。
 2015年における京滬高速鉄道の営業収入は234億2400万元(約3729億9363万円)、
 純利益は65億8100万元(約1047億9299万円)に達し、初の黒字化を達成したこと
に中国国内では一部で喜びの声があがった。

 一方、中国メディアの今日頭条はこのほど、
 「中国高速鉄道の一路線が黒字化したことが何だというのか」
と主張、
 中国国内の高速鉄道路線のうち、直近5年で黒字なのは唯一、京滬高速鉄道だけ
であるとし、
 「中国は高速鉄道の赤字が世界でもっとも深刻な国」
だと指摘した。

 中国と日本はアジアを中心に高速鉄道市場の受注競争を展開しており、中国側は中国高速鉄道の強みの1つは「営業距離が世界最長である」と主張している。
 それだけ長い営業距離で運行を行っていても、実際に黒字なのは京滬高速鉄道だけということは、
 採算が取れない路線ばかり
ということだ。

 記事は
 「中国高速鉄道の運行がもたらす正確な赤字額を知っている人はいない」
と主張し、
 中国当局はこれまで正確な赤字額を公表したことがないためだ
と論じた。
 一方、中国の国有企業で、鉄道建設や鉄道運行などを担う
 中国鉄路総公司の経営状況は「巨額の赤字を垂れ流している
のが現実」とし、高速鉄道建設によって極めて巨額の負債も抱えていると伝えた。

 さらに、中国高速鉄道による運賃収入だけでは、中国鉄路総公司が抱える負債の利息分すら賄いきれないと指摘し、
 たとえ京滬高速鉄道の路線が黒字化したところで、全体としてみれば
 巨額の赤字を計上しているのが中国高速鉄道である
と主張した。


サーチナニュース 2016-07-27 15:07
http://news.searchina.net/id/1615127?page=1

中国高速鉄道の「赤字路線」を批判するな!
それ以上の恩恵がある=中国報道

 中国は世界最長の高速鉄道網を構築したが、その路線の大半が赤字となっており、この運行状況を批判する言論も存在する。
 しかし中国メディアの中国経営網は22日、
  「損失だけを取り上げて批判を展開するべきではない」
と論じる記事を掲載した。

 記事は、多くの路線が赤字である
 中国高速鉄道について「中国人の99%がお金を払い、1%だけが利用している」
と批判する言論があると説明。
 つまり中国国民の税金が投入されて運行がなされているが、高速鉄道を実際に利用し、その利便性を享受しているのは人口のわずか1%程度にとどまるという不均衡が起きているという批判だ。

 続けて、こうした言論には
 「全国に均等に新幹線を建設して全国的な損失を招いた日本と同じ失敗を繰り返している」
という主張が含まれると説明する一方、日本は新幹線に対する需要が伸びなくなっても建設を行っているため損失を招いたと主張。
 中国の場合は遠出する人びとの需要は増加していると反論した。

 また記事は
 「高速鉄道の発展がもたらした技術の進歩や工業体系の整備、
 また輸出による利益など、
 高速鉄道の営業による損失を十分帳消しにできる恩恵を得ている」
と説明した。

 記事は「高速鉄道の損失だけを取り上げて批判を展開するべきではない」と主張しているが、そうは言っても今後何年も赤字が続くのであればしかるべき対策を施す必要があるだろう。
 限られた資源を有効に活用するという日本の長所を称賛する中国人は数多くいるが、赤字路線が中国の発展に寄与しないならば、中国は資源を真に活用できる分野へ振り向けるべきだ。


サーチナニュース 2016-07-28 08:25
http://news.searchina.net/id/1615163?page=1

中国は「日本で高速鉄道の夢を見た」、
そして差を埋め、追い抜いた=中国報道

 中国国家発展改革委員会は20日、2015年に営業利益で黒字を確保した中国高速鉄道の路線は北京市と上海市を結ぶ京滬(けいこ)高速鉄道をはじめ、6路線あることを発表した。

 中国メディアの浙江日報(電子版)は25日、
 「中国高速鉄道の赤字問題を取り上げ、多くの路線が赤字であると見なす論調がある」
と指摘したうえで、中国高速鉄道については経済面の得失だけではなく政治面における得失をも考えて評価すべきであると論じる記事を掲載した。

 記事は、中国が高速鉄道を建設するという夢を見始めたのは「1978年にトウ小平氏が日本を訪れた時」だと紹介。
 トウ小平氏は訪日中に新幹線に乗車し、「まるで風のように速い」などと語ったとされている。

 その後、中国は15年までに営業距離1万9000キロメートルに達する高速鉄道網を建設したが、これに対して記事は、「高速鉄道は中国の急激な発展の縮図」であるとし、中国は先進国との間に存在した巨大な差を短期間で埋め、最終的には追い抜いたと主張した。
 この「先進国との間に存在した巨大な差」とは、当時は高速鉄道を持たなかった中国が営業距離で世界一の高速鉄道網を構築し、さらに国内総生産で日本を抜いたという意味であろう。

 一方で記事は「中国高速鉄道の赤字問題を取り上げ、多くの路線が赤字であると見なす論調がある」と指摘し、こうした論調は間違っていると主張。
 なぜなら習近平指導部は高速鉄道を「大国の重器」と見なしているとしたうえで、
 高速鉄道は「民族の誇り」を増強させるものだからだと指摘、
「政治面の得失において中国高速鉄道は大きな利益を得ているためだ」
と論じた。



ロイター 2016年 08月 3日 15:34 JST
http://jp.reuters.com/article/angle-china-rail-idJPKCN10E0HD?sp=true

アングル:中国鉄道市場で外資締め出し、
国産へのこだわり加速

[上海 3日 ロイター] -
 中国の巨大な鉄道市場では外国企業の間から、国内産業育成を図る政府方針の下で入札基準が厳しくなり、案件の落札が難しくなっているとの声が上がっている。

 外国企業締め出しへの懸念はハイテクや再生可能エネルギーなど他の業種でも高まり、外国企業が中国国内で不平等な扱いに直面する例も目立つ。
 鉄道業界の外資系サプライヤー4社は、中国政府の支援を受けた競合企業が急増したため、契約獲得が困難になったと語る。
 うち1社は既に差別的な扱いを受けたという。

 ドイツのブレーキメーカー、クノールブレムゼのアジア太平洋部門取締役会長のアンスガル・ブロックマイヤー氏は
 「この1、2年で外資系企業を排除し、国内企業を優先する傾向が強まった」
と話す。

 ドイツのシーメンス(SIEGn.DE)やカナダのボンバルディア(BBDb.TO)など外資系企業の多くはこれまで、中国での合弁事業で出資比率を小さくとどめ、中国企業に対するサブサプライヤーにとどまり、時には技術移転にも応じるという形で、中国で事業を展開してきた。

 しかし中国政府は今では鉄道車両メーカーである中国中車(CRRC)(1766.HK)(601766.SS)を世界的な企業に育てようとしており、国内企業に肩入れしている。
 昨年発表された「メイド・イン・チャイナ 2025」計画でも鉄道は最優先セクターに挙げられた。
 このため一部の業界関係者は、100%現地保有の企業が優遇される一方で、外資系企業が犠牲になるとの警戒感を強めている。

 25年間ブレーキシステムを中国に納入してきたクノールブレムゼは昨年、中国11都市の入札で国内企業に比べて外資系企業の得点を引き下げる新たな基準に沿った入札書類を受け取った。
 この項目が響いて3つの案件で受注できなかったという。

 中国にある欧州商業会議所も外資系企業への風当たりが強まっていることに懸念を強めている。
 「都市部の鉄道市場では外資系企業が車両や信号などの事業で直接入札することが制限されている。
 また場合によっては、中国との合弁会社が事業免許や入札資格すら得られずにいる」
という。
 6月には
 「全般的に事業環境が非友好的となり、国内企業が優遇されている」
と警告した。

 こうした傾向はハイテク業界でも顕著だ。
 中国政府は昨年2月、海外の主要ハイテク企業を政府調達先企業リストから除外した。
 業界の幹部2人は、営業の力点を中国以外の国に移すなどの対応策を検討している
と明らかにした。

 欧州系の大手鉄道関連サプライヤーの関係者は「中国企業から買うというムード一色で、中国での事業展開が難しくなっている」と話した。

(Brenda Goh記者)


Record china配信日時:2016年8月9日(火) 11時30分
http://www.recordchina.co.jp/a147028.html

中国の高速鉄道企業、
世界シェアの7割占める、日欧を圧迫―独紙

 2016年8月8日、独紙ディ・ヴェルトは、世界の高速鉄道事業の7割を中国が占め、シェア1ケタ台の日本やドイツのプレッシャーになっていると伝えた。

 高速鉄道の技術産業はここ数年、大規模な再編に踏み切ってきた。
 中国中車、中国南車、中国北車のいわゆる鉄道事業「三巨頭」が、世界の多くの高速鉄道の車体を製造している。
 日本の日立、川崎は9%、フランスのTGVが8%、かつての業界トップの独シーメンスも3%まで落ち込んだ。
 カナダやスペイン企業のシェアも落ち込むばかりだ。

 中国企業が高速鉄道分野でここまで躍進を遂げるとは、数年前には分かっていなかった。
 07年以前の市場は完全に日本人とフランス人、ドイツ人もものだった。
 高速鉄道の世界市場は拡大を続けているが、中国人が市場攻略にも技術革新にも成功しているのだ。
 中国高速鉄道の市場は中国国内であり、そこに赤字垂れ流しで建設していけば数字ととしての世界シェアは大きくなるだろう。
 中国市場には外国の高速鉄道は参入できないのだから。
 数字だけであげつらうとこういう変てこな記事ができてしまう。
 中国メデイアはこういう目くらまし的プロパガンダ記事が得意である。
 無意味な記事ではあるが中国人の民族高揚には大きく役立つ。
 「チャイア・アズ・ナンバーワン」
である。
 高速鉄道赤字もナンバーワンであるが。



【参考】

Record china配信日時:2016年5月8日(日) 5時30分
http://www.recordchina.co.jp/a137681.html

国営中国鉄路の負債、68兆円にふくらむ―中国メディア

 2016年5月4日、中国経営報によると、中国国営企業の中国鉄路総公司はこのほど発表した同年度会計報告で、今年3月末時点の負債総額が前年同月末に比べて1.2%増の4兆1400億元(約68兆2600億円)に達したと発表した。

 16年第1四半期の負債額は87億2700万元(約1438億円)で、前年同期に比べて35%増加した。
 今年3月末時点の資産総額は6兆3500億元(約104兆円)
 前年同月末に比べて1.65%増だった。3月末時点の負債比率は66.28%だった。

 負債額増加の背景には、銀行利息の上昇がある。
 15年の負債返済額3385億1200万元(約5兆5815億円)のうち、利息は779億1600万元(約1兆2847億円)。
 前年に比べて2.52%増、13年に比べて56.91%増だった。
 15年の税引き後利益は6億8100万元(約112億円)で、銀行利息にも満たなかった。
 しかし同社は事業投資額を減らす意向はなく、
 今後雪だるま式に負債が増える恐れがある。



サーチナニュース 2016-08-15 14:11
http://news.searchina.net/id/1616415?page=1

中国高速鉄道が停電で2時間立ち往生 
「日本の対応を見習え」=中国メディア

 真夏の炎天下、乗っていた電車が故障で動かなくなり、冷房が効かない状態で2時間立ち往生・・・考えるだけでも恐ろしい事態だが、現地時間12日昼の中国河北省と河南省の境を走っていた高速鉄道の車両で現実のものとなった。
 和訊網が13日報じた。

 記事は「高速鉄道車両で2時間缶詰も賠償なし 日本のやり方を見よ」と題し、鉄道運行トラブルにおける乗客への対応のあり方について問題提起している。
 まず、北京鉄路局の情報として現地時間12日午前11時47分に京広高速鉄道の邯鄲東−安陽東の間で電気設備の故障が発生して上下線の列車に遅延が発生したと紹介。
 そのうちG79列車は故障による停電でドアが開かなくなり、乗客が温度40度の車両内に2時間閉じ込められ、虚脱症状を呈した乗客も出たと伝えた。

 記事が掲載した写真を見ると、車両内に閉じ込められた男性の多くがシャツを脱いでおり、体じゅう汗だくになっている。
 サウナのような過酷な状態だったことがうかがえる。
 記事は、この件についてネット上で「賠償問題はどうするのだ」という声が出ているとしたうえで、鉄道事業者に問い合わせたところ「鉄路法」や「鉄路旅客運輸規程」により、列車遅延による賠償は行わないの一点張りだったことを紹介した。

 そのうえで、「われわれは隣国日本から学ぶ事ができる」とし、昨年11月に東海道線神戸−元町間で架線切れが発生して乗客約5000人が線路を歩いて移動した際の状況を紹介。
 乗客は整然と並んで歩き、係員らがしきりに謝罪し、乗客と誠意をもってコミュニケーションをとり、理解を求めていたと説明した。

 そして最後に
 「もし、故障が不可避だとしたら、われわれ国内の鉄道はまずこういった部分から改める事ができるのではないか」
と提言している。

 記事は、故障で遅延が発生するたびに「賠償はどうした」との声が出るのは、乗客と鉄道運営側の良好な関係が築けていない、簡単に言ってしまえば運営側の誠意が不足しているのではないか、という点を指摘している。
 停電で空調が止まるなか、炎天下で窓の開かない高速鉄道の車両に2時間閉じ込めたという状況についても適切だったのかの議論をまず行う必要がある。
 そして同時に、車掌やスタッフが乗客に対してどのような接し方をしたのかについても詳しく検討しなければならないだろう。



サーチナニュース 2016-08-15 11:23
http://news.searchina.net/id/1616392?page=1

「まるでサウナ」中国高速鉄道の停電トラブルで男たちが次々と裸に!

 中国メディアの騰訊によれば、北京市から深セン市へ向かっていた高速鉄道で12日、突然停電のうえ停車するトラブルが発生した。
 停電によって車内の空調も停止、車内の暑苦しさに耐えかね、男性の乗客たちは次々に裸になった。

 報道によれば、トラブルが起きた高速鉄道車両は河北省邯鄲市の邯鄲駅近くで停車した。
 邯鄲市の12日の気温は35度もあり、車内の温度は約40度まで上昇した。
 さらに、停電によって車内は水の供給もストップしてしまい、耐えかねた乗客の男性たちは次々に服を脱ぎ、ドアをこじ開けようとする人も現れたという。

 停電によるトラブルに対し、車内の乗客たちは簡易投稿サイト・微博(ウェイボー)などに次々に不満を書き込んだ。
 「いつトラブルが復旧するのか、だれも教えてくれない!」、
 「炎天下の日に空調もストップしてしまい、まるでサウナにいるようだ」
といった書き込みがあったという。

 記事は、高速鉄道の停電トラブルの原因は送電線の脱落による設備の故障であると伝える一方、今回のようなトラブル時の対応については「中国高速鉄道は新幹線に学ぶべきである」と主張。

 2015年11月16日にJR東海道線で架線が切れるトラブルが生じた際、乗客たちはドアをこじ開けたりせず、駅員の指示に従って最寄りの駅まで線路を歩いたと紹介、さらに駅員は線路そばでずっと乗客に頭を下げて詫びていたと紹介し、「トラブルが生じた際は、その後の対応が重要になる」ことを指摘、中国高速鉄道の運営企業のトラブルに対する対応に不手際があったとの見方を示した。



サーチナニュース 2016-08-17 07:21
http://news.searchina.net/id/1616565?page=1

中国高速鉄道、輸送以外の収益源は? 
日本の新幹線は稼いでいるぞ!=中国メディア

 この10年、猛烈な勢いで国内の高速鉄道網を整備してきた中国。
 鉄道自体はできたものの、沿線の不動産開発など高速鉄道に付随するビジネスの発展には時間がかかりそうである。
 「ゴーストタウン」ばかりでは、高速鉄道建設自体に対する疑問の声も出現しかねない。

 中国メディア・澎湃新聞網は15日、高速鉄道について
 「輸送以外に、どういった方法でお金を稼ぐことができるのか」
と題した記事を掲載した。
 記事は、日本の新幹線を取り巻くビジネスの展開と対比する形で、中国の高速鉄道の状況について解説している。

 まず、東海道や東北、山陽といった主要な新幹線を持つJR各社は、鉄道輸送収入を確保するだけでなく、新幹線周辺のビジネスにおいても少なからぬ収入を得ていると紹介。
★.その大きな要因に「在来線の駅と組み合わせた駅の立体化設計」による商機の掘り起こ
があると説明した。

 そのうえで、
 中国高速鉄道の駅は
 「多くが平らな設計であり、なおかつ都市の中心から離れた場所にある。
 その機能も日本に比べて単一的だ」
と指摘。
 現状では日本の新幹線のように付随ビジネスの利益を得られない状況であるとする一方で、
 「高速鉄道駅を郊外に設置した理由は他にある」
とした。

 記事はその理由について、
★.中国では地方の都市化が急速に進んでいる状態であり、高速鉄道駅が将来の都市の中心的存在になること、高速鉄道を利用する潜在的な人数も遥かに日本の新幹線より多いことを挙げた。
★.さらに、高速鉄道網の規模が日本より大きく、高速鉄道の駅と在来線の駅をドッキングさせることが難しい点、
★.都市部に駅を建設すると、再開発や高架化のコストがかさむほか、線路のカーブが多くなり、低速運行を余儀なくされるうえ、安全リスクも高まる
といった点を示している。

 中国と日本では、高速鉄道を取り巻く環境が大きく異なり、日本の取り組みやモデルをそのまま中国で実施するのはほぼ不可能と言えそうだ。
 日本を始めとする他国の事例を参考にしながら、国情に合わせて中国ならではの高速鉄道周辺のビジネスモデルや、沿線開発のあり方について模索しなければならない。



サーチナニュース 2016-08-19 07:51
http://news.searchina.net/id/1616765?page=1

現代の「大河」? 
高速鉄道なくして都市の発展なし!=中国

 メソポタミア文明、エジプト文明、インダス文明、黄河文明という古代4大文明が生じたのはすべて大河のそばだが、それは大河周辺の肥沃な土地や生活に欠かせない水資源が文明の発展を促進したからだという分析がある。
 これは文明や都市の発展の背後には、その促進に役立つ重要な条件が存在することを示すものだ。

 古代四大文明の発祥から数千年が経過した現代において、都市の発展には条件として何が必要なのだろうか。
 中国メディアの人民網は15日、高速鉄道こそが都市の発展を促進する存在であると説明する記事を掲載した。

 記事は「高速鉄道のない都市は時代遅れになる」と説明、
 逆に「高速鉄道があるおかげで社会全体の発展に追随できるようになった都市はたくさんある」と主張し、中国が世界最長の高速鉄道網を構築したことの功績を協調した。
 さらに、その事例の1つとして、中国の蘭新線第二複線、すなわち甘粛省蘭州市と新疆ウイグル自治区ウルムチ市の間を結ぶ高速鉄道を紹介。
 その停車駅がある嘉峪関(かよくかん)は高速鉄道のおかげで観光収入が大幅に増加したと説明した。

 さらに日本でも新幹線が東京や大阪に発展をもたらした事例についても言及したうえで、高速鉄道が生み出す人の流れが観光、文化、娯楽、飲食、交通、住居などの需要を高め、新たなビジネスを生じさせるという見方を示した。

 科学技術の限られた古代においては、都市を発展させるために人工的に河川を造り、また土地を肥沃な状態にするというのはとても難しいことだったに違いない。
 しかし現代は高速鉄道というインフラによって意図的に都市を発展させるための手段を講じることができる。
 もちろん、都市を発展させる前提条件として、その土地に人を引きよせる何らかの魅力が存在することも重要な要素になるが、もしそうした条件を有しつつも交通の便が悪いために発展できずにいる都市や地域にとって、高速鉄道は現代の「大河」の役割を果たすことになるというのが記事の主張だ。














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