2016年7月21日木曜日

中国高速鉄道事業の暗雲(2):追い込まれる中国、南シナ海での外交的失敗を商業的外交で巻き返す

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 南シナ海での政治外交的失敗は中国にとって大きな痛手になっている。
 習近平はその傷を癒すためにも「シンガポール・マレーシア高速鉄道」はどんな手段を使っても手にいれるだろう。
 中国の高速鉄道輸出はこれまでことごとく失敗している。
 それに今回の南シナ海での敗北である。
 中国は政治的にも商業的にもその外交はほぼ全面的に失敗の連続である。
 このままなら習近平の政治的命脈が尽きてしまう。
 この高速鉄道をモノにしてなんとか命を繋なぎたいと思っているのが習近平の今だろう。
 もしこの計画を取得出来なければ「一帯一路」構想が足元から崩れだしてくる。
 そうなれば、共産党上層部が習近平をパージするのは目に見えてくる。
 習近平としては、いかなる条件でも出してくるだろう。
 シンガポール・マレーシアとはそれでなくても華人が3割を占める国家である。
 ここで失敗したらもう後がない、という場所でもある。
 逆にいうと、日本の役割はシンガポール・マレーシアが中国から信じられないような条件を引き出すためのお手伝いをすることではないだろうか。
 そうすることで、この両国に恩を売っておくということである。
 
 ただ、日本が習近平政権を潰したいと考えているなら、日本も相当な覚悟をもってこれをとりにいくだろう。
 だが、日本としては習近平政権に揺さぶりをかけるような積極的な行動は慎むのではないだろうか。
 領海侵入のような明快な事態でないかぎり、日本は事を荒立てるようなことはしないと思われる。


日本経済新聞 2016/7/19 19:50
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM19H6P_Z10C16A7FF1000/

シンガポール―マレーシア高速鉄道、
26年メド開業 国際入札へ 

 【シンガポール=菊池友美】
 シンガポールとマレーシア政府は19日、シンガポール―クアラルンプール間を結ぶ越境高速鉄道を2026年をめどに開業する方針を確認した。
 年内にも詳細を盛り込んだ2国間協定を結び、17年中の鉄道建設・運営会社の国際入札の実施を目指す。
 日本勢は新幹線システムの採用を働きかけており、中国や韓国勢などとの競争が本格化しそうだ。

 クアラルンプール近郊で会談したシンガポールのリー・シェンロン首相とマレーシアのナジブ首相の立ち会いの下、両政府が覚書を交わした。今後は両政府が共同委員会を設立し、8月に技術面などの助言を担うコンサルティング会社を入札で決める。

 利益分配や資金調達などを年内にも固める。
 初期費用の調達方法は不明だが、運営会社が得る運賃などの収入を建設費の償還に充てる。

 国際入札で車両や線路などの建設・管理や、電車の運行にあたる企業をそれぞれ募集する。
 覚書では乗客の出入国審査などを出発地点のクアラルンプール・シンガポールのみで済ませ、国境での下車を不要にすることも確認した。

 高速鉄道は2都市間の全長約350キロメートルを約1時間半で結ぶ計画だ。
 総事業費は未公表だが約650億リンギ(約1兆7200億円)との試算もある。
 両国首脳が13年初めに合意し、当初は20年の開業を目指していた。

 入札に向けて東日本旅客鉄道(JR東日本)などの日本勢はクアラルンプールに高速鉄道展示場を開設するなどアピールを続けている。
 ただ、中国はナジブ首相が設立し、資金難に陥った国営投資会社「1MDB」の資産を高値で買い取るなどマレーシアに資金攻勢をかける。
 中国が取得した資産には高速鉄道の発着駅周辺の開発用地も含まれる。
 受注競争は「今は中国の方が優勢」(外交筋)との見方もある。


Record china 配信日時:2016年7月20日(水) 13時10分

日本は全力で中国を阻止する!
マレーシア・シンガポール高速鉄道、
専門家は“中国の強み”をズラリ―中国メディア

 2016年7月19日、マレーシアとシンガポールが両国を結ぶ高速鉄道建設に関する覚書を交わした。環球時報が20日付で伝えた。 

 日本、中国など複数の国が受注を目指す同プロジェクトはマレーシアのクアラルンプールとシンガポール間の約350キロメートルを高速鉄道で結ぶという計画で、開通後の移動時間は現在の5時間から90分に短縮される。
 開業は早くても2026年になる見通し。
 マレーシア側の関係者は1年以内に車両、信号システムなどの設計、建設、メンテナンスを担当する企業の募集に向けた国際入札を行う考えを示している。 

 高速鉄道の採用を目指す中国は中国鉄路総公司の盛光祖(ション・グアンズー)総経理を代表とする訪問団が5月下旬に現地を訪れており、日本も石井啓一国土交通相が21日から両国を訪問する予定。
 中国・観察者網は今回の覚書調印に先立ち、「日本は全力で中国を阻止する」と報じている。 

 日中の受注競争に関し、同済大学の鉄道・都市軌道交通研究院の教授は「中国には数多くの強みがある」と指摘し、
 「中国と世界各国の高速鉄道技術には互換性があり、我々の技術は全面的だ。
 また、中国は海洋国家であると同時に大陸に位置する国でもある。
 将来的なネットワーク効果が期待できる。
 海南島での運行経験も我々にとって有利だ。
 中国の高速鉄道は営業距離が長く、安全性も優れている」
と語っている。

サーチナニュース 2016-07-21 07:25

新幹線の中国高速鉄道に対する強みは「安全性」しかない=中国報道

 マレーシアのクアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道建設計画の受注競争が熱を帯び始めている。
 同計画には日本と中国のほか、韓国なども入札の意向を示しており、すでに水面下では激しい受注競争が繰り広げられている。

 中国メディアの緯度財経はこのほど、同計画は実質的に「日本と中国の受注競争となる」と主張し、インドネシア・ジャワ島の高速鉄道計画を中国に奪われた日本は「背水の陣」で臨んでくるはずだと警戒心を示した。

 記事は、日本と中国は世界の高速鉄道産業をリードする立場にあるうえ、日本にとっては今回の計画を受注できれば今後の輸出に弾みがつくと指摘し、だからこそ日本は必死で受注を目指すはずだと主張した。

 続けて、世界各国の高速鉄道技術は「実際のところは大きな差はない」と指摘する一方、クアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道計画において、もっとも相応しい技術を持つのは中国であると主張。
 その理由は「海南島に高速鉄道を建設し、運営している経験があるため」と伝え、こうした経験こそ中国にとって今回の受注競争における強みであると論じた。

 一方で記事は、新幹線の中国高速鉄道に対する強みは「安全性」しかないとする一方、中国とマレーシアは貿易面でも密接な関係を築いているほか、中国企業のマレーシアへの投資も近年増えていることを指摘。
 また、マレーシアにとって非常に重要な要素である「資金、コスト面」においても、中国高速鉄道の建設コストの安さは魅力であるに違いないと主張、受注に向けて大きな自信を示した。

 ジャワ島の高速鉄道計画では、受注後に中国がインドネシア政府に提出した書類は多くの不備があったことが指定されているほか、土地の買収なども杜撰で現地の人びとからは不満の声が上がっているとの報道もある。
 中国高速鉄道にコスト面の強みがあるのは事実だが、高速鉄道を建設することで現地に経済発展をもたらせるのかどうかは未知数であり、
 そうした意味では中国にはまだ実績は何もない状況といえる。
 おそらくそうだろう。
 「安全性」という手の届かないものを除けば、中国はあらゆる好条件を提示してくるはずである。
 「これでできるの」という条件ですら応じてくるだろう。
 「なにがなんでもとりにいく」
ということだろう。
 日本が商業的に勝てる要素はほとんどない
のではないかと思える。
 これは中国の政治外交的案件なのである。
 
サーチナニュース 2016-07-21 10:29

マレーシアーシンガポール高速鉄道 どれをとっても「中国産」がベストチョイスだ! 
=中国メディア

 日本や中国などが受注競争を繰り広げている、マレーシア・シンガポール高速鉄道の建設プロジェクトについて、2026年開業を目指す方針が伝えられた。
 また、石井啓一国交相が両国に訪問し新幹線を売り込むとの報道が流れたことで、中国国内において同高速鉄道に対する注目が再び高まっている。

 中国メディア・今日頭条は19日
 「中国と日本が高速鉄道で腕相撲 誰が誰の道を塞いでいるのか」
とする記事を掲載した。
 記事は南シナ海問題によって
 「日本人がまたマレーシア・シンガポールの高速鉄道競争において
 われわれに大きくも小さくもない足かせをはめさせた」
としたうえで、高速鉄道の競争は
 「表面上では製品、業界、市場の競争であるが、実は背後に日中両国の政治的な影響力を巡る競争があるのだ」
と解説した。

 そして、同高速鉄道を巡る争いの行方は「普通に考えれば、中国を選ぶはずだ」と断言。
 その理由として、マレーシアにしろシンガポールにしろ歴史的に中国と良好な関係を築いてきたこと、特にマレーシアにおいては中国が交通インフラプロジェクトで大きく貢献していること、さらに、中国の不動産企業が続々とクアラルンプールで都市建設の投資を行っていることをなどを挙げた。

 記事は
 「地政学的にも、人情面でも、経済的な利益においても、中国高速鉄道はいい選択だ」
とし、中国が民間による投資と政府主導の高速鉄道投資ががっちりと組めば「一帯一路戦略においてより輝かしい成果を得ることができるだろう」と論じた。

 中国政府が大々的に売り込んでいる中国高速鉄道。思い描いていた青写真通りに受注獲得が進んでいるかは不透明な状況だ。
 相手の信頼を勝ち取り、よりスムーズに受注を得るためにはやはり実績の積み重ねが欠かせない。実績を積むためにも、東南アジアにおける影響力をより強めるためにも、同鉄道は中国にとっても「落とせない」プロジェクトなのだ。


Record china配信日時:2016年7月21日(木) 15時0分

アジアの高速鉄道建設が最高潮、
日中欧企業が一騎打ち―米メディア

 2016年7月20日、米ブルームバーグ通信によると、アジアの鉄道建設が最高潮を迎えている。
 中国、日本、欧州企業が受注をめぐり一騎打ちを展開している。
 参考消息網が伝えた。 

 アジア各地で高速鉄道建設計画が本格始動している。
 シンガポールとマレーシア、インドネシア、インドと契約締結や着工が相次ぐ。
 マレーシア外務省は18日、シンガポールとクアラルンプールを結ぶ高速鉄道建設事業の覚書に署名したことを発表した。
 26年の開業を目指し、17年中に建設・運営会社の国際入札を実施する。
 日本、中国、韓国勢の激しい競争が予想される。
 同路線が開通すれば、現在5時間かかっている鉄路によるシンガポールとクアラルンプール間の移動が90分に短縮される。 

 日本は50年以上の実績がある新幹線技術の輸出を目指す。
 安倍晋三首相は20年までにインフラ設備輸出を倍増させる目標を掲げている。
 一方、世界最大の高速鉄道網を持つ中国も、海外への鉄道設備輸出に力を入れている。
 アフリカ、南米、東南アジアは主要ターゲット。
 発展途上国も中国の高速鉄道技術に注目している。

サーチナニュース 2016-07-22 07:33
http://news.searchina.net/id/1614726?page=1

マレーシアとシンガポールを結ぶ高速鉄道、
日中の争いはまだ始まったばかり

 マレーシアとシンガポールの両政府は19日、マレーシアのクアラルンプールとシンガポール間を結ぶ全長350キロメートルの高速鉄道について、2026年に開業することで覚書を交わした。

 中国メディアの国際金融報は20日、同高速鉄道計画がいよいよ始動することについて日本と中国の受注に向けたそれぞれの強みを比較する記事を掲載した。

 記事はまず、クアラルンプールとシンガポール間を結ぶ高速鉄道計画は「
 日本と中国のみならず、韓国なども入札に関心を示している」
と伝える一方、もっとも競争力を持つには日中であると指摘。
 さらに、同高速鉄道の大半はマレーシア国内に建設されることから、マレーシアの意向が大きな鍵を握ることになると指摘したうえで、
 「マレーシアは中国企業の参画を望んでいる」
と主張した。

 続けて、新幹線については
 「開業からこれまで乗客の死亡事故が一度も起きていないこと」、
 「時間に正確な運行が可能であること」
といった強みがあるとしながらも、建設コストの高さがネックであると指摘。
 資金的なサポートがなければ、新幹線を導入しても黒字化は非常に難しいと主張した。

 また記事は、インドネシア・ジャワ島の高速鉄道計画は中国が受注し、インドおよびタイの計画は日本が受注したことを指摘し、中国側は今回の高速鉄道計画の受注に向けてマレーシアへの投資を積極化していると指摘。
 特にマレーシア国内に建設される路線最終駅周辺の再開発プロジェクトにも投資を行う方針だと紹介した。

 アジアの高速鉄道市場の規模は500億ドル(5兆3072億円)を超えるとの試算もあるなか、日本と中国の市場争いはまだ始まったばかりだ。
 ジャワ島の高速鉄道計画を中国に奪われた日本は雪辱を果たすことができるのか、今後の動きに注目したい。

Record china 配信日時:2016年7月21日(木) 21時10分

シンガポール・マレーシア高速鉄道は誰が受注するか?
中国優勢の見方も
中国ネットは「お金に困っていない国は日本を選ぶ」
「シンガポールは反中的」

 2016年7月20日、中国メディアの観察者網は、シンガポールとマレーシアを結ぶ高速鉄道計画を巡る受注競争で、中国が優勢だとする記事を掲載した。 
 記事は、シンガポールとマレーシアのクアラルンプール間を結ぶ高速鉄道について、鉄道建設・運営会社の国際入札に関する詳細がまもなく明らかになると紹介。
 受注を巡って日中の競争が再び始まり、インドネシアでの受注を逃した日本は背水の陣で臨んでいるものの、多くのメディアは中国が優勢だとの見方を示していると伝えた。 

 このニュースが中国版ツイッター・微博(ウェイボー)で伝えられると、中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。 

「日本の新幹線はもう時代遅れだよ。
 高いし、運行距離でも中国に遠く及ばない」 
「新幹線はメンテナンス費用が高すぎるからな」 

「中国の高速鉄道は本当にすごい。
 正確に言えば中国という国はすごい。
 この国に対してもっと自信を持っていいと思う」 
「これは商売であり援助ではない。
 中国はそこを間違えないようにしてもらいたい」 

「低価格で市場を乱すのが中国の特色」 
「お金に困っていないところは日本を選ぶと思うな。
 品質は確かだから」 

「今回は日本が受注するだろう。
 シンガポールが求めているのは質だ」 
「シンガポールは反中的だから中国が受注する可能性は低い。
 一番いいのは価格競争に持ち込んで日本をもうけさせないことだな」

サーチナニュース 2016-07-23 10:41

新幹線を擁する日本は強力なライバル
・・・だが中国高速鉄道が勝つ=中国報道

 マレーシアとシンガポールの両政府はこのほど、両国を結ぶ高速鉄道建設に関する覚書に調印した。
 中国を中心とした経済圏を確立する「一帯一路」構想の次元に向け、何が何でも受注につなげたい中国にとって、新幹線を擁する日本は強力なライバルだ。

 中国メディアの和訊網はこのほど、
 「日中の高速鉄道による腕相撲はどちらが勝つか?」
と題して、中国が受注する可能性について分析する記事を掲載した。

 このプロジェクトは、マレーシアのクアラルンプールとシンガポール間の約350キロメートルを高速鉄道で結ぶという計画で、移動時間は現在の5時間から1時間半に短縮される。
 日本を含め各国が入札の意向を示していると言われるが、なかでも日中間では激しい競争になることが予想されている。
 その理由について記事は、今回の受注競争は製品や市場競争のみならず、
 その背後には「政治的な影響力をかけた競争」がある
ためだと分析した。

 一方で、同計画については中国が受注する可能性が高いと主張。
 その理由として「マレーシアにしてもシンガポールにしても中国と歴史的に良好な関係にある」ことを挙げた。
 マレーシアでは中国系不動産企業がクアラルンプールに巨額の投資をしており、中国中鉄もMRT(都市交通)の一部を受注していると指摘。
 さらにシンガポールは多くの華僑・華人がいる国であるため親近感があり、シンガポール政府系投資ファンドのテマセク・ホールディングスは中国へ多くの投資をしており、経済的にも親密な結びつきがあると論じた。

 そのため記事は、
★.地政学的にも人情の観点からも、そして経済的な利益からしても、
 中国を選択することはマレーシアとシンガポールにとってベストである
と主張。
 そして最後に、
 「東南アジアでの日中による高速鉄道の市場獲得競争の第1戦目は中国の勝利だったが、
 今回も日本は同じ轍を踏むのだろうか?」
と余裕を見せた。
 だが、そのインドネシア・ジャワ島の高速鉄道も問題は山積で、インドネシア政府はジャワ島を横断する鉄道の建設を日本に要請するという報道もある。
 記事が主張するほど中国の優位性は高くないと考えるのが普通だろう。
 「なにがなんでも勝つ!」
 悲壮感溢れている記事だが、なにしろ習近平政権の存亡がかかっているのだから、必死である。
  「習近平の興廃この一戦にあり、客員奮励努力せよ!」

サーチナニュース 2016-07-26 07:11

日中による高速鉄道の競争、
「民族の尊厳をかけた争い」に非ず=中国

 日本と中国はさまざまな国で高速鉄道の受注競争を展開している。
 インドやタイなどのアジアのみならず、米国でも日中の競争が見られる。
 ジャワ島の高速鉄道計画は日本と中国の競争となったが、中国が受注のために見せた「なりふり構わぬ」姿勢は、日本と新幹線に対して激しいライバル心を抱いていることの現れとも言えるだろう。

 マレーシアとシンガポールはこのほど、両国を結ぶ高速鉄道計画について覚書を交わしたが、それに伴い、中国では同計画の受注競争をめぐる報道も増えつつある。
 一方、中国メディアの高鉄網はこのほど、
 「日本と中国の高速鉄道をめぐる競争を理性的に捉えるべき」
と論じている。

 記事は、現在の日中関係について「歴史的要因から複雑化している」とし、非常に敏感な政治的課題も多いと主張。
 高速鉄道市場における日本と中国の競争について、多くの中国人は
 「技術や経済における競争のみならず、民族の尊厳をかけた争いと認識している」
と論じた。

 さらに、日本と中国はアジアにおける経済大国であり、高速鉄道技術も先進的な国同士だと主張。
 一方で、日中両国には競争もあるが、協業もあるとし、
 日中両国の経済は深く結びついており、どちらが競争に勝利しても日中両国間の協業は存在すると指摘したほか、日中の競争によって欧米企業のアジアにおけるシェアは縮小するとし、日中の競争はアジアにとってはプラスに働く面もあると指摘した。

 また記事は、日中両国はアジアの高速鉄道発展に向けて良好な世論を醸成する必要があり、経済的な互恵に向けて政治的な衝突を避ける必要があると指摘し、
 「経済的な競争を政治的な問題に発展させるべきではない」
と主張した。
 「エッ、中国が負けた時の言い訳を考えはじめたということ!?」
 そんな???
 習近平は「もし負けた時はどうする」という対応策を練っているということであろうか。
 仲裁裁判所の判決は中国にとって思ってもみなかったトンデモナイものであったが、そういったものがマレーシア・シンガポール高速鉄道にも現れないとも限らない。
 先へ先へと前もって手を打っておこうということか。
 でも、どちらかというと親中派とみられるマレーシアやシンガポールで負けたとなると、中国は相当に嫌われていることを対外的に示すことになってしまうだろう。
 がんばらないと!!
 

Record china配信日時:2016年7月26日(火) 16時0分
http://www.recordchina.co.jp/a145800.html
 
中国の「鉄道大国」計画、
東南アジアがスタート地に―米紙

2016年7月25日、環球網によると、韓国紙・アジア経済の記者が中国高速鉄道の記事を発表した。 

 高速鉄道事業は中国政府の進める「一帯一路(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)」構想にとって重要な存在。
 中国は東南アジア地域における高速鉄道大国になろうとしているが、それには多くの課題はあるものの、実現の可能性は低くなく、東南アジアの国々がそのスタート地になる。 

 今後中国がとると予想される最初の一手はシンガポール・マレーシア高速鉄道だ。
 2026年の開通を予定しているこの計画には、日本や韓国など多くの国が興味を示す中、中国の国営鉄道会社が受注を獲得する可能性が高いとみられている。 

 また、中国・ラオス高速鉄道プロジェクトも正式にスタートし、中国・タイ高速鉄道プロジェクトも再起動。
 中国の高速鉄道網は雲南省から東南アジア各国につながることとなり、高速鉄道は「一帯一路」構想を実現する土台となりつつある。
 さらに、中国の高速鉄道は欧州にまで接続される可能性もある。 

 中国高速鉄道の発展は多くの課題を抱えていることも否定できない。
 その最大の課題は米国や日本、韓国などとの受注競争だ。
 中国の技術的成長がこの巨大構想を支えきれるかという問題もあるが、中国が東南アジア地域の高速鉄道大国となる可能性は十分ある。


Record china 配信日時:2016年7月29日(金) 5時50分

日本は“中国規格”の定着を懸念、
し烈を極める高速鉄道受注競争―中国メディア

 2016年7月27日、中国メディア・界面は、中国と高速鉄道の受注を争う日本が、東南アジア市場に“中国規格”が広まることを懸念していると伝えた。 

 今月21日と22日、日本の石井啓一国土交通相はマレーシアとシンガポールでそれぞれ、両国を結ぶ高速鉄道計画に新幹線システムを売り込んだ。
 主に、効率性の高さや日本企業の納期の正確さ、業務管理能力などをアピールしたとみられる。国際入札が予定されている来年に向けて、石井国交相は「日本が勝つ可能性は高い」と自信を見せた。 

 日本はJR東日本、住友商事、三菱重工業などが連携して受注獲得を目指しているが、記事は、日本企業が懸念していることとして、中国がすでにラオスやタイで高速鉄道を受注しており、仮に今回のマレーシア−シンガポールの高速鉄道の受注も逃すことになれば、レールやシステム面で東南アジアに“中国規格”が広まり、日本企業が参入するハードルがさらに上がると伝えた。 

 同高速鉄道は、習近平(シー・ジンピン)国家主席が提唱する「一帯一路」構想にも重要な意味を持つため、中国にとっても負けられない争いだ。


サーチナニュース 2016-07-29 10:53
http://news.searchina.net/id/1615307?page=1

わが高速鉄道のハード面における実力は本物!
競争を恐れる必要はない=中国

 マレーシアとシンガポール両政府が19日に両国を結ぶ高速鉄道を2026年までに実現することで覚書を交わしたことに対し、中国では受注に向けて自信を示す報道が相次いで見られる。

 インドネシア・ジャワ島の高速鉄道計画では中国側がインドネシア政府に債務負担や担保の供与を求めない破格の条件を提示したことで価格競争力を高め受注に成功したが、さらに中国メディアの中華鉄道網はこのほど、「中国高速鉄道のハード面における実力は本物」であるとし、熾烈な受注競争も恐れる必要はないと主張した。

 記事は、中国政府が自国を中心とした経済圏の確立に向け、「一帯一路」構想を推進しており、その枠組のなかで高速鉄道の輸出が推進されていると紹介、すでに多くの国と鉄道事業で協力を行っており、
   「中国の鉄道技術はまさに飛躍的な発展を遂げ、
 一部の高速鉄道技術はすでに世界をリードする水準となっている」
と主張した。

 続けて、中国高速鉄道の建設にかかるコストや速度は他国に比べて圧倒的な競争力を持つとしたうえで、「高効率かつ低コストの中国高速鉄道は競争において有利である」と主張。
 また、設計から建設、運行、維持管理にいたるまでワンストップで高速鉄道サービスを輸出できる点も強みであると指摘したうえで、マレーシアとシンガポールの高速鉄道計画をめぐる受注競争は極めて熾烈だが、
 「中国高速鉄道のハード面における実力は本物であり、何も恐れる必要はない」と主張した。

 記事は、中国高速鉄道の「ハード面における実力」は本物だと自画自賛を繰り広げているが、安全な運行を管理することや、高速鉄道の建設後に現地にどれだけの経済発展をもたらせるかというプランも重要ではないだろうか。
 どれだけ性能が良くても、運行面でのミスがあれば重大な事故につながることは言うまでもない。
 開業以来、安全な運行を続ける新幹線はハード面はもちろん、ソフト面の実力も本物だと言えるだろう。

 自身を鼓舞することにやっきになっているようである。
 それだけ自信がないということなのかもしれない。








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