2016年8月6日土曜日

迎撃システムTHAAD(サード)の韓国配備(2):パク・クネ二股外交のツケ、蜜月から近親憎悪へと変貌

_
 みっともないのがパク・クネの「二股外交」、あるいは「コウモリ外交」。
 時に「告げ口外交」、「女学生外交」とも揶揄される。
 あの中韓蜜月はいったい何だったのかと首をかしげるほどの最近の両国関係。
 まさに近親憎悪に固まってしまったようだ。
 どちらも「反省」という文化を知らない国・思想なので行き着くところまで行かねばならないようだ。
 まさにバカバカしさの象徴のような外交不手際のなせる技といってもいいようである。
 日本と完全に手を切り、中国にその身をまかせてしまい遊女のようになってしまった韓国は戻れるところはない。
 そのまま「地獄の朝鮮」に沈むしかないだろう。
 「哀れ」といえば哀れある。
 身から出たサビ、ということになる。
 日本からの新技術の導入が絶たれ、中国に追い上げられている産業もろもろは、あと数年と持たないのではないだろうか。
 その時は全面的に中国傘下の経済となるだろう。
 アメリカがギリギリで何とか中国の属国化を押しとどめることに期待するしか道はない。
 日本から新技術移入が絶たれてしまった今は、
 自力でその地獄を抜け出ることは100%不可能
のように思える。
 もし、余裕があるならその人はさっさと移住を実行したほうがいいようだ。
 時が経てばたつほどそれも難しくなってくる。

 父親は日本に依ることで韓国を発展させた。
 娘はその日本を敵に回し、中国におもねることで次の活路を見出そうとした。
 初めはうまくいっていたのだが、北朝鮮とアメリカが出てきたことでガラガラと崩れて、中国からは完全に敵視されるハメに陥った。
 日本と手を切ったいま、これまでのような日本のサポートはほんとんど無理になっている。
 パク・クネ外交の大失敗により、韓国は徐々に地獄に落下しつつあるように思える。
 そして、以前なら救い手を差し伸べてくれた日本が、いまや韓国を見捨てる方向で動いている。
 この国をたすけようとする国は何処にもいなくなった。


Record china配信日時:2016年8月6日(土) 0時0分
http://www.recordchina.co.jp/a133391.html

韓国紙、中国共産党系の環球時報をやり玉に、
「口汚い」と論難、
きしみ目立つ中韓関係を象徴

 2016年8月5日、韓国紙・中央日報が中国共産党系の環球時報をやり玉に挙げている。
 題して「中国の『口汚い』環球時報をどう見るべきか」
 最近の中韓関係は、中国が強く反発する高高度迎撃ミサイル(THAAD)の在韓米軍への配備をめぐり、きしみが目立つ。
 それを端的に象徴するような記事だ。

環球時報」は中国共産党中央委員会機関誌「人民日報」の国際版。
 中国語のほか、英語版もある。
 中央日報は環球時報について、月〜土曜日週6回発行、部数は約200万部で、
 「主な読者はホワイトカラーなど知識人階層が多い。
 インターネットサイトである「環球網」の訪問者も1日1000万人を超える」
などと紹介している。

 中央日報は朝鮮日報、東亜日報と並ぶ韓国の三大紙。
 サムスン財閥系で政府寄りの保守系紙とされ、発行部数は約130万部と朝鮮日報に次いで2番目だ。

 中央日報が環球時報の性格を示すエピソードとして取り上げたのは今年2月、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が国営メディアを視察した際の様子。
 人民日報に立ち寄った習主席が「私の事務所にもこの新聞がある」と話し、環球時報を手にした場面が夕方のテレビニュースを通じてそのまま放映された、と説明した。

 その上で、
 「党の方針すなわち中国の進む道を知ろうと思うならば人民日報の文章に下線を引きながら精読する必要がある」
としながらも、
 「国際問題に関する中国の立場を垣間見るには、人民日報ではなく環球時報を読まなければならない」
と指摘した。

 環球時報の「表現が荒っぽく内容は脅迫に近い」報道ぶりに関しては、
 THAAD配備をめぐり「賛成した韓国政界要人の中国入国を制限し、その家族の企業を制裁せよ」
 「配備に関する企業との交流を中断して、その会社の製品の中国輸入を許すな」
 「中国人民解放軍はミサイルでTHAADを狙え」
などと報じたと例示。
 「韓国だけに口汚い姿を見せているわけではない。
 米国や日本、台湾さらに北朝鮮も環球時報から袋だたきにされるのが常だ」
と付け加えた。

 過激な論調の背景としては
 「改革・開放の風と共に中国の報道機関もかなり以前から無限競争の市場に追い出された」
と分析。
 「記事は市場で読者の興味を引くことができるよう徹底して商業性に土台を置いて作られる。
 大衆に迎合するための口語体中心の荒々しい表現が多くなることになった」
などとみている。

 その一方で、中央日報は
 「元老が消えた中国政界での党内派閥競争は一般世論の支持を受ける側に展開している。
 世論形成に大きな影響を及ぼす環球時報の『韓国たたき』報道を一介の商業紙の扇情的な報道として流すことはできない」
と注意を喚起。
 「環球時報は中国の公式な立場を伝える通路ではないが、
 少なくとも中国の不満を排出する窓口にはなる」
などと言及している。



Record china配信日時:2016年8月5日(金) 22時20分
http://www.recordchina.co.jp/a146778.html

中国で「韓流排斥」の動き高まる、
韓国の大手芸能事務所、株価が軒並み下落―台湾メディア

 2016年8月4日、韓流を中国市場から排斥する「禁韓令」の影響で、韓国の大手芸能事務所の株価が著しく下落している。聯合報が伝えた。

 米軍の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の配備を決定した韓国に対し、中国が“報復”行動をスタートしたと言われるが、その影響は芸能界でも顕著に。
 中国のテレビ局や制作会社が、提携や協力関係を一時中止したり、韓流スターの起用を取り消すなどの動きを見せている。
 この一連の動きについて、中国当局から「禁韓令」が発せられたのでないかとの憶測が飛び交っているが、真相は明らかになっていない。

 そんな中、韓国の大手芸能事務所でも株価が下落するなどの影響を見せ始めた。
 中国でも人気の高いダンスボーカルグループ、BIGBANGが所属するYGエンターテイメントでは、この3日間で株価が11.98%下落。
 中国での活動が最も活発なSMエンターテイメント、JYPエンターテイメントもそれぞれ、約5%下落した。

 現在のところ中国側は、「自主規制」らしき動きを見せているだけだが、ニュースサイトの鳳凰網では韓国メディアの報道を受けて、
 「禁韓令」が来月1日から施行されるようだ
と伝えており、今後の動きが注目される。



Record china配信日時:2016年8月7日(日) 6時50分
http://www.recordchina.co.jp/a146867.html

THAAD配備に激怒の中国、韓流を締め出しか
=「中国は器が小さすぎる」と韓国紙

 2016年8月4日、米華字メディア・多維網は記事「THAAD配備で韓流に打撃、中国は“器が小さすぎる”と韓国メディア」を掲載した。

 中国を席巻する韓流だが、意外な打撃を受けている。
 在韓米軍のTHAAD(終末高高度防衛ミサイル)配備決定後、韓流芸能人のファンミーティング中止などが相次ぎ、韓流締め出しの動きが起こりつつある。

 韓国紙ハンギョレは5日の社説で、さまざまな兆しから見て韓国の対中文化輸出にアクシデントが起きているのは事実だと指摘。
 ひそかに進められる中国の韓流排斥の動きはあまりにも“器が小さい”と批判した。

 THAADは米中のパワーバランスを崩しかねない兵器だけに中国側の懸念も理解できるが、現時点では中国政府は韓流締め出しという報復行為について正式なアナウンスはしていない。
 正式な外交ルートから安全保障について議論し、経済など各分野の交流を促進するのが王道だと唱えている。



Record china配信日時:2016年8月10日(水) 11時30分
http://www.recordchina.co.jp/a147192.html

「“韓流”締め出し」に韓国が凍り付く!
エンタメ業界では「3分の1が失業」の可能性も―中国

 2016年8月9日、中国で連日話題になっている「禁韓令(韓流禁止令)」がもし本格的に実施されれば、韓国のエンタメ業界では「3分の1が失業する」と見られている。
 騰訊が伝えた。

 ことの発端となったのは先月28日、韓国が米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)の配備を決めたことで、中国が “報復”行動の一つとして韓流の締め出しを始めた、と香港メディアが報じたことによる。
 中国当局から「禁韓令(韓流禁止令)」が発令されるとのうわさが連日話題だが、現在のところ具体的な禁止令や、文書による指導あったという報告はされていない。

 そんな中で、中国の制作会社などが“自主規制”に走り、バタフライ効果だけが目立っている。
 中国ドラマ「夏至未至」では、俳優イ・ヒョンジェの名前が急にキャストの中から消滅。
 しかし中国映画「Never Said Goodbye」に出演した俳優イ・ジュンギは今月7日、北京市でPRイベントに出席しており、各社がどこまでの“自主規制”をしているのか読めない状態だ。

 こういった中国の動きが、韓国でも大きな関心を集めている。
 禁韓令」の話題が浮上して以降、韓国メディアは中国での状況を連日詳細に報道。
 某ポータルサイトで「禁韓令」を検索すると、約12万件の報道がヒットし、
 現在の韓国エンタメ界がどれだけ中国市場に依存しているのかがよく分かる。 

 騰訊のインタビューに応えた韓国の芸能関係者は、もしも「禁韓令」が正式に実施され、さらにその期間が長引いた場合、エンタメ業界では「3分の1が失業することになる」と、語っている。

(翻訳・編集/Mathilda)



Record china配信日時:2016年8月9日(火) 1時10分
http://www.recordchina.co.jp/a132563.html

THAADを配備すれば、韓国の“脅威”となる行動を中国は取ることになる―中国専門家

 2016年8月6日、韓国が高高度防衛ミサイル(THAAD)の配備を決定したことに中国は強く反発しており、清華大学教授でカーネギー国際平和財団の研究員を務める李彬(リー・ビン)氏は、「有効的な解決案が見つからなければ、中韓関係に悪影響となる」と指摘している。
 環球時報が伝えた。

 THAAD配備決定以前、韓国は中国の反発を懸念しTHAADの配備に消極的で、中国もミサイル発射実験の際には韓国が脅威を感じないように着弾の方角に細心の注意を払っていた。
 こうした両国の態度が中韓関係の急速な発展を可能としたが、THAADの配備決定で中韓の安定的な関係は崩れた。

 THAADの配備に関して米韓政府は中国を対象としていないと表明しているが、THAADの「TPY−2 」レーダーは強力なため、中国の核弾頭の重要なデータが収集されると中国は懸念している。
 仮にTHAADのレーダーが北朝鮮から発射されたミサイルを捉えることができるなら、中国東北部から発射されたミサイルを観察することも可能なのだ。

 中国側のTHAADの対応策として考えられるのは、ミサイル発射実験の方角を調整することだ。
 THAADに捉えられずミサイルを発射するには、これまで韓国に配慮し避けてきた東シナ海を着弾点にする可能性が高い。
 実際に中国のミサイルが東シナ海に着弾するようなら、韓国は脅威を抱くだろう。

 韓国はTHAADの配備は朝鮮半島の有事に備えたものとしているが、北朝鮮を対象としているなら、北朝鮮を超える広範囲を探知できる「TPY−2 」ではなく「TPY−2 」より性能が低いものに差し替えるのも一つの手段だ。
 中国はTHAADの強力なレーダーを最も懸念しており、レーダーの差し替えを含め中韓は話し合うべきだ。



Record china配信日時:2016年8月10日(水) 11時20分
http://www.recordchina.co.jp/a147117.html

THAAD配備で中国が韓国に圧力、
「朴大統領の辞任」という大きな代償も―中国メディア

 2016年8月9日、新浪軍事は、米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)の配備について
 「韓国は大きな代償を支払うことになる。
 中国の圧力で朴槿恵(パク・クネ)大統領の辞任もありうる」
との記事を掲載した。

 THAADについて朴大統領は方向転換し、配備の場所を変えると表明した。
 配備自体に変更はないが、多少の調整はあるという。
 これをどう見るべきか。
 中国の各方面からの巨大な圧力は、韓国大統領府にのしかかるだろう。
 配備場所の変更で国内世論は収まるが配備自体は変わらない。
 本質的に国内での圧力も高まる。

 韓国国内での対立は、中国が圧力をかけることにプラスになる。
 かけ続ければ中国と世論の板挟みになり、サード配備は袋小路に入る。
 中国にとってさらに有利になり、朴大統領の辞任もありうる。
 これこそ転換点であり、中国の方針が正解だったことが示される。

 朴大統領が辞任しなかったとしても、オバマ米大統領と自身の任期切れの時期にはまた黄信号がともる。
 中国の圧力政策は非常に正しい選択だったといえるだろう。



時事通信 8月10日(水)15時15分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160810-00000149-jij-cn

中韓、対立局面に=THAADで「蜜月」一変

 【ソウル、北京時事】米韓両国が在韓米軍への配備を決定した地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」をめぐり、中国と韓国の間のあつれきが増している。

 中国メディアが「深刻な代償を支払うことになる」(共産党機関紙・人民日報)と批判する記事を出せば、韓国は「事実と異なる話が国内外に出ていて心配だ」(朴槿恵大統領)と応酬。
  首脳同士の個人的な信頼に基づき「蜜月」を誇った関係は一転し、対立局面へと変わりつつある。

 「韓国人向けの商用ビザ発給要件が強化された」。
  韓国メディアは8月に入り、THAAD配備決定への中国の対抗措置とみられる動きについて次々と報じ始めた。
 中国ではここ数年、韓流ドラマなどが相次いでヒット。
 だが最近は、「韓流」コンテンツの認可や文化交流の中断、番組制作の許可取り消しなどの動きが出ているとされ、「韓国たたきだ」と反発する声が上がっている。

 中国も非難の度合いを強めている。
 中国政府はTHAAD配備決定時に「強烈な不満」(外務省)を表明し、国営メディアは7月末~8月初旬にかけて韓国批判のキャンペーンを展開した。
 人民日報は「警戒すべき危険な行動」「韓国は冷静になるべきだ」などと題した評論を連日配信したほか、朴大統領にも矛先を向け、韓国大統領府が反論する事態に発展している。 



Record china配信日時:2016年8月13日(土) 17時0分
http://www.recordchina.co.jp/a147394.html

THAAD配備、韓国紙が中国の反発に批判強める、
「恐ろしい隣人」
「まるで宣戦布告」
「内政干渉」

 2016年8月12日、韓国の主要紙が在韓米軍への「高高度迎撃ミサイル(THAAD)」配備をめぐり、配備に反発する中国に批判を強めている。
 「友邦」と見ていた中国の攻撃的な態度には堪忍袋の緒が切れたようで、「恐ろしい隣人」「まるで宣戦布告」「内政干渉」などの激しい言葉が並んだ。

 中国批判の急先鋒は朝鮮日報だ。
 コラムで
 「THAADの韓国配備問題や南シナ海の領有権問題などを通じ、中国はアジアの盟主になろうとする本性を隠そうともせず、牙をむき始めた」
と前置き。
 「最近もラオスで開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)で、中国の王毅外相がTHAAD問題で韓国に対し非常に傲慢(ごうまん)かつ傍若無人な態度を取った様子を目の当たりにした」
と言及した。

 「王毅氏の目つきと態度から、500年以上前に朝鮮の王が中国の使者にひざまずいた時の彼らの嘲笑と嘲弄(ちょうろう)の表情を想像した」
と指摘。
 「中国は自国の利害が関わる問題では、
 いつでも帝国として周辺国に君臨する『恐ろしい隣人』であることを改めて示した」
と断じた。

 続いて
 「われわれの4000年の歴史は中国と日本に対する屈従の歴史であり、同時に貧困の歳月でもあった」
と回顧。
 「第2次世界大戦後、われわれは中国と日本に捕らわれた状態から一気に開放され、米国の手を取りながら世界に出て民族の歴史上最も豊かな60年をつくり上げた。
 中国と日本に束縛されていた時、われわれは悲惨な国だったが、そこから逃れた時に初めて住みよい国になったのだ」
と強調した。

 その上で
 「今、再び中国と日本の圧力を肌で感じ始めている。
 今忘れてはならないことは、彼らに捕らわれている時、われわれは死んだも同然となり、そこから逃れた時は豊かになるという歴史的経験だ。
 同時に中国がいかに恐ろしい国であるかを今やっと思い出した
と述べた。

 東亜日報は社説で北朝鮮の核・ミサイル挑発をめぐり、
 「世間が皆知る金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の挑発ではなく『すべての当事者』の自制を求める中国は果たしてどんな価値を志向する国家なのか、深い疑念が生じる」
とした。
 さらに中国共産党の公式な立場を代弁する人民日報が
 『もし衝突が勃発するなら、韓国は最初に攻撃目標になるだろう』
と書いたことは、まるで宣戦布告を思わせる」
と批判。
 「防衛手段であるTHAADを非難することこそ『大国』らしからぬ態度だ。
 中国の真意は日米韓3 国の安全保障協力構図で絆の弱い韓国を引き離し、韓米同盟を弱体化させることにある。
 THAAD配備の決定を翻すことは、韓米同盟を終わらせ、再び中国の属国になることを選択することも同然だ」
と言い切った。

 中央日報も社説で
 「中国の動きが果たして米国とともに世界を率いていくG2の国としての品格を備えているのかとの疑いを持たせる」
と論難。
 「(中国メディアが)THAADに反対する韓国人から寄稿を受けたりインタビューしたりして韓国国内の対立を助長する行為は
 中国の伝統的な周辺国への扱い方である「以夷制夷(いいせいい」の手法
を思い起こさせる。
 中国があれほどまでに反対する内政干渉の臭いまで漂う」
と指弾した。


聯合ニュース 2016/08/14 09:10
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2016/08/12/0200000000AJP20160812005700882.HTML

韓国軍が弾道ミサイル大幅増強へ 
北ミサイル基地を同時破壊

【ソウル聯合ニュース】
 韓国軍が有事の際に北朝鮮の各地域のミサイル基地を同時に攻撃するための「玄武」系の弾道ミサイル数を大幅に増やすもようだ。


●弾道ミサイル「玄武」(国防部提供)=(聯合ニュース)

 韓国政府筋は14日、
 「わが軍は北のミサイル脅威に対応するため、いわゆる韓国型3軸体系を構築している」
とした上で、
★.3軸体系について、北朝鮮にミサイル発射の兆しがあれば先にこれを破壊する兵器「キルチェーン」と、
★.発射されたミサイルを空中で迎撃する韓国型ミサイル防衛(KAMD)を構築し、
★.大量の玄武系の弾道ミサイルを確保する
ことと説明した。

 また
 「わが軍の地対地弾道ミサイルである玄武2A(射程300キロ)と玄武2B(射程500キロ)、
 巡航ミサイルの玄武3(射程1000キロ)の実戦配備数と予備をすべて大幅に増やすことになる」
とした上で、
 「玄武系の弾道ミサイルを大幅に増やすのは有事の際、一挙に北のミサイル基地を無力化するため」
と伝えた。

 韓国軍の3軸体系構築計画をめぐっては先月11日に開かれた国会国防委員会で国防部の韓民求(ハン・ミング)長官が初めて言及した。
 同委員会で韓長官は北朝鮮のミサイル発射基地などを攻撃するための強力な武器を保有する必要性について問われ、
 「そのような側面でわれわれはいわゆる北のミサイルに対する韓国型3軸体系、
 このような概念を発展させ、内部的にそのような計画が非常に具体化され進められている」
と答えた。
 軍が玄武系の弾道ミサイル数を大幅に増やすのは、北朝鮮が大量のミサイルを全域に配備し、有事の際に韓国に向けて一斉に発射する可能性が高く、それを無力化するための対策が必要との指摘があったためとみられる。

 北朝鮮は3カ所にミサイルベルトを構築している。
 非武装地帯(DMZ)から北に50~90キロ離れた地域に構築された第1ベルトは韓国全域を攻撃できる「スカッド」(射程300~700キロ)が配備されている。現在500~600基が配備され、移動式発射台(TEL)も40台程度ある。 

 DMZの北方90~120キロに構築された第2ベルトには「ノドン」(射程1300キロ)が200~300基程度配備され、TELは約30台ある。 

 第3ベルトはDMZの175キロ北に位置し、「ムスダン」(射程3500~4000キロ)が30~50基程度配備されている。30台程度のTELがあり、米領グアムにある基地を攻撃することができるとされる。最近では大陸間弾道ミサイル(ICBM)級の「KN08」も第3ベルトに配備されたと分かった。


WEDGE Infinity 日本をもっと、考える 2016年08月19日(Fri)  岡崎研究所
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/7501

韓国のミサイル配備が中国に与える打撃

  ウォールストリート・ジャーナル紙の7月13日付社説が、THAAD(高高度防衛ミサイルシステム)の韓国配備決定を、韓国防衛、同盟強化の観点から支持するとともに、これを機に中国は対朝関係を見直すべきである、と述べています。
 要旨、以下の通り。

■中国特有の高圧的な警告

 韓国による米のTHAAD(高高度防衛ミサイルシステム)の展開決定は、中国にとり打撃である。
 中国は、中国特有の高圧的な方法で、必要な対応措置を取ると韓国に警告してきた。
 習近平は朴槿恵に「慎重に扱う」よう告げてきた。

 他方で、中国は最近第4回目の核実験や十数回にわたるミサイル実験をしている北朝鮮を抑えることを拒んできた。
 3月の韓国アサン研究所の世論調査によると74%がTHAAD配備を支持している。
 朴槿恵は決定にあたって韓国の将来と北の核、ミサイル脅威から国民の生命を守ることが最重要だと述べた。
 中国は決定を非難したが、未だ報復はしていない。
 貿易や観光分野で報復をするのではないかとの懸念により韓国化粧品企業や観光企業の株価は下落した。
 過去に中国は韓国に対して経済報復をしたことがある。

 中国がすべきことは北朝鮮支持を再考することだ。
 金正恩体制は米を懸念させてはいるが、中国の目的であるアジアでの米の能力と同盟の弱体化にはなっていない。
 韓国の決定により日米韓の協力は強化されている(日本には既に補完的なレーダーシステムがあり今後インターセプターも配備されるかもしれない)。
 また日米韓三国は先週ミサイル防衛の演習を実施した。
 THAADは来年末までに実戦配備される。
 それまでに中国が中朝同盟のコストを知ることになれば、この配備は北のミサイルへの防衛以上の意味を持つだろう。

出典:‘South Korea’s Message to Xi Jinping’(Wall Street Journal, July 13, 2016)
http://www.wsj.com/articles/south-koreas-message-to-xi-jinping-1468448100

 ここ数年米韓、また中韓の間で問題になってきたTHAAD配備がようやく決着したことは歓迎すべきことです。
 7月8日の決定により、THAAD一基が来年末までに慶尚北道星州(韓国中央部の大邱の西方。韓国空軍施設がある)に実戦配備されます。
 THAADは飛来するミサイルを、PAC3と比べてより早期にかつより高度で迎撃できます
 韓国の報道によれば配備される
★.THAADはレーダーと
 射撃統制装置(発電機含む)、
 発射台6台、
 インターセプター48発(発射台あたり8発。最大射程200キロ)
で構成されているといいます。
 韓国政府はインターセプターの追加導入の可能性も示唆しています。

 北朝鮮、中国、ロシアは配備決定に強く反発しています。
 中国は当初からレーダーの探知距離(1000~2000キロと言われるので北京も入る)などに鑑み猛烈に反対してきました。
 ロシアも反対してきました。
 かかる状況に鑑み、配備決定の米国防総省声明は、これは北朝鮮の脅威に対処するものであり、「いかなる第三国に向けられるものでもない」と述べました。
 さらに配備地について韓国報道は「THAAD配備地域を慶尚北道星州に決めたのもTHAADレーダーの探知範囲が中国内陸に届かないよう配慮した側面が大きい」と述べています。
 他方、配備地が南に下がったためソウルがカバーされなくなったので、韓国はソウルに別途PAC3を配備すると言われています。

■中国への傾斜を止めた朴槿恵

 ここ数年迷走してきた韓国の外交・安保政策の経緯はともかく、何とかここに至ったことは良いことです。
 あれほど中国に傾斜してきた(1年足らず前の対日抗戦勝利式典では習近平と共に天安門の壇上に立っていた)朴槿恵を突き動かした最大の要因は、過去1年の北朝鮮の相次ぐミサイル発射と北朝鮮のミサイル技術の進展です。
 厳しさを増す安保環境を背景に、安保派が外交派に勝ったともいえます。
 現に尹炳世外交部長官は最後まで反対したと報じられています。
 外交部は「事実と異なる」と否定しましたが、あながちありえないことではありません。

 来年末までの実戦配備に向けて着実に作業が進められることが期待されます。
 しかし、二つの問題があります。
 一つは韓国国内政治です。
 今や世論の半分はTHAAD展開に理解を示し、大手メディアも展開を支持する社説を書いています。
 しかし、住民の反対運動は激しくなる様相を示しています。野党や運動家なども攻勢を強めています。

 もう一つの問題は対中関係です。
 中韓関係は、今後双方で緊張に振れる可能性が高いでしょう。
 中国は必要な戦略上の措置を取ると警告しています。
 今韓国の人々が最も恐れるのは中国の報復措置です。
 2000年に韓国が中国産の冷凍ニンニクなどの関税率を引き上げたところ、中国は猛反発、韓国からの携帯電話やポリエチレンの輸入を中断する報復措置をとり、結局、韓国側が関税率を元に戻すことで問題を落着させざるを得ませんでした。

 韓国では中国の強硬な立場に不満が募っています。
 中韓関係のこれまでの蜜月はどこへ行ったのかと問う声があり、
 一方で政府の対中外交は何だったのかと政府批判の声もあります。
 韓国が送り込んだアジアインフラ投資銀行(AIIB)副総裁が国内での収賄疑惑のため休職にされるなど、対中関係は既にギスギスしてきています。






【自ら孤立化を選ぶ中国の思惑】



_