このところ成功例ばかりであったロケットならびに人工衛星であったが、こたびはアメリカと中国の両国で失敗が続いた。
こういうものなのだろう。
『
business newsline 2016/09/01
http://business.newsln.jp/news/201609012200420000.html
●SpaceX - Static Fire Anomaly - AMOS-6 - 09-01-2016
SpaceXのFalcon 9ロケット爆発事故、
イスラエルのAMOS-6通信衛星も喪失・損失額は約2億ドル
フロリダ州にあるCape Canaveral Air Force Stationの発射台で1日、爆発事故を起こしたSpaceXのFalcon 9ロケットに関して、爆発を起こしたロケットのフェアリング内にはイスラエルの通信衛星「AMOS-6」が収められていたことが判った。
そのため、今回のロケット爆発では、衛星とロケットの両方の費用を合わせて約2億ドルが喪失したこととなる。
その後、公開された爆発時の模様を撮影したビデオ映像を見ると、爆発は衛星フェアリングの下の部分で起きており、爆発原因は、当初、伝えられていたロケットの燃焼試験時に生じたロケットエンジンの問題ではなかったことが明らかにもなりつつある。
SpaceXによると爆破を起こしたロケットは、打ち上げ直前の、スタティックファイアテスト(打ち上げ前に実施するロケットエンジンの燃焼試験のこと)を行っていたとしている。
今回、公開された映像は、ファーストステージのエンジンが燃焼している模様は隠れて見えていないが、燃焼試験中に、何等かの原因により、ファーストステージより上のセカンドステージのエンジンか、あるいは別の機構が爆発を起こし、その後、その爆発の炎がファーストステージの燃料タンクにも引火することで、ロケットの構造体全部が爆発を起こす形となったようだ(フロリダの地元紙では爆発を起こしたのはセカンドステージの酸素燃料タンクと報じている)。
この映像を見る限り、今回のFalcon 9ロケット爆発事故は発射台で起きた過去のロケット爆発事故とはかなり異る性質のもののようにも見えるところとなっており、今後の原因究明が待たれている。
AMOS-6の運用事業者は、イスラエルのAMOS Spacecom社となるが、同社は先月末、中国のXinwei Groupによって買収され中国企業の傘下入りをしていた。
AMOS-6は軌道投入後は、Facebookがアフリカ向けにインターネット網を整備するために使用されることが予定されていた。
そのため、今回のロケット爆発事故は、
米国のSpaceXとFacebook、
イスラエルのAMOS Spacecom、
中国のXinwei Group
と多方面の大手企業の経営に影響を及ぼすこととなる。
』
『
フジテレビ系(FNN) 9月2日(金)13時44分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20160902-00000063-fnn-int
米・フロリダ州で打ち上げ前の無人ロケット爆発 けが人なし
アメリカ・フロリダ州で1日、打ち上げ前の無人ロケットが爆発した。
けが人はいなかった。
フロリダ州ケープカナベラル空軍基地で1日、アメリカの民間宇宙企業「スペースX」の無人ロケット「ファルコン9」が、エンジンの燃焼テスト中に爆発し、炎に包まれた。
「ファルコン9」は、イスラエルの通信衛星を搭載し、3日に打ち上げられる予定だった。
「ファルコン9」は、日本人宇宙飛行士・大西卓哉さんが滞在する国際宇宙ステーションに、物資を輸送する際にも使われていて、スペースX社は、原因の究明を急いでいる。
』
『
2016年09月02日(Fri) BBC News
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/7681
米スペースXのロケット爆発 打ち上げ前のエンジン試験で
米フロリダ州ケープカナベラル空軍基地で1日、宇宙開発ベンチャーの「スペースX」が打ち上げ準備をしていたロケットが爆発した。
けが人は出ていないという。
ロケットエンジンの燃焼試験を行っていた際に起きた爆発で、数キロ離れた建物が揺れたという。
スペースX社は、燃料が積まれていた際に「異常」が起きたと述べた。
3日に打ち上げが予定されていたロケットには、フェイスブックのためにイスラエルで製造された通信衛星が積まれていたが、爆発で破壊されたという。
フェイスブック主導の非営利団体「internet.org」は、インターネット未整備地域での接続拡大に取り組んでおり、その一環として仏衛星企業ユーテルサット・コミュニケーションズと組み、通信衛星「Amos-6」を使ってサハラ砂漠以南アフリカ一帯でインターネット高速通信を実現する計画だった。
アフリカ訪問中のフェイスブック創業者、マーク・ザッカ―バーグ氏は衛星が破壊されたことについて、自身のフェイスブックページで、「非常に残念だ」と書いた。
「すべての人にネット環境を提供するという使命実現の強い意思は変わっていない。
この衛星が提供するはずだった機会をすべての人が手に入れるまで、努力を続ける」。
イスラエル宇宙局のイサーク・ベン=イスラエル氏は、宇宙産業にとって大きな打撃だと述べた。
「Amos-6」は2億ドル(約207億円)以上の価値があり、イスラエルの衛星事業会社スペース・コミュニケーション(スペースコム)が所有していた。
ベン=イスラエル氏は、
「イスラエルの通信衛星業界にとっては深刻な打撃で、この状況を切り抜けられなければ、業界の将来があやしくなる」
と語った。
ケープカナベラル空軍基地は、スペースXが借りている第40発射台で午前9時(日本時間午後10時)過ぎに「大きな」爆発が起きたと発表した。
スペースXは発表文で、
「異常が発生したのは、上部液体酸素タンクの近くで、燃料を充填中だった」
と説明し、
「通常の運用手順に従い、すべての人員が発射台から避難し、けが人は出なかった。
根本的な原因についてデータの見直しを続けている」
と述べた。
スペースXはロケット再利用の新たな方法を確立しようとしており、比較的安価な宇宙旅行の実現を目指している。
同社は、ロケットの「ファルコン9」を使って国際宇宙ステーションに物資を届けることに成功している。
同社は昨年12月に、搭載された衛星の打ち上げを終えた「ファルコン9」を再び地球に着陸させるという業界初の取り組みに成功した。
ロサンゼルス近郊のホーソーンに本社を置くスペースX社は、ネット事業で富を築いた起業家のイーロン・マスクが創業した。
マスク氏は電気自動車のテスラ社も経営している。
■<解説>デイビッド・シュクマンBBC科学担当編集長
発射台でどんな問題が起きたのか詳細は置くとしても、最も野心的な宇宙計画のひとつにとって悪いニュースだ。
スペースXは、宇宙の遠くまで行ける旅行を低コストで、かつ頻繁に可能にするという大きな夢を抱いている。
今回の燃焼試験は通常の作業で、加速しつつある一連のロケット発射の一環であるはずだった。
さらにスペースXは、地球に無事帰還したロケットの巨大な1段目のひとつを再利用し、新たな歴史を刻もうとしている。
また同社には、国際宇宙ステーションに向かう宇宙飛行士を乗せる計画もある。
何より派手な展望としては、火星入植計画がある。
同社を率いるイーロン・マスク氏が今月発表する予定で、入植までどのような過程を踏むのかを説明する見通しとなっている。
スペースXが今後数年の間に、無人の火星探索に成功するという話も出ていた。
今回の事故で、すべての工程表が危うくなった。
(英語記事 SpaceX rocket explodes at Cape Canaveral ahead of launch)
提供元:http://www.bbc.com/japanese/37253440
』
『
ロイター 2016年 09月 14日 08:41 JST
http://jp.reuters.com/article/spacex-blast-idJPL3N1BP4PX
スペースX、11月のロケット打ち上げ再開目指す=社長
[ケープカナベラル(米フロリダ州) 13日 ロイター] -
米民間宇宙企業スペースXのグウィン・ショットウェル社長は13日、今月初めの爆発事故を受けて中断しているロケットの打ち上げについて、11月の再開を目指していると明らかにした。
ロケット「ファルコン9」は、米フロリダ州のケープカナベラル空軍基地にある発射台で燃焼試験中に爆発した。
同社は事故原因を調査中。
パリで開かれた人工衛星業界の会議でショットウェル氏は、ロケット打ち上げについて
「3カ月程度停止し、11月ごろに再開する見通しだ」
と述べた。
ただ、打ち上げ再開に必要となる修理の詳細については触れなかった。
同社は発射台などの損傷程度について公表していない。
ロケットはイスラエルの衛星事業会社スペース・コミュニケーション(スペースコム)(SCC.TA)の通信衛星を搭載していた。
スペースXはこれまで、米航空宇宙局(NASA)のケネディ宇宙センターに建設中の新しい発射台が11月に完成すると明らかにしている。
』
ロイター 2016年 09月 14日 08:41 JST
http://jp.reuters.com/article/spacex-blast-idJPL3N1BP4PX
スペースX、11月のロケット打ち上げ再開目指す=社長
[ケープカナベラル(米フロリダ州) 13日 ロイター] -
米民間宇宙企業スペースXのグウィン・ショットウェル社長は13日、今月初めの爆発事故を受けて中断しているロケットの打ち上げについて、11月の再開を目指していると明らかにした。
ロケット「ファルコン9」は、米フロリダ州のケープカナベラル空軍基地にある発射台で燃焼試験中に爆発した。
同社は事故原因を調査中。
パリで開かれた人工衛星業界の会議でショットウェル氏は、ロケット打ち上げについて
「3カ月程度停止し、11月ごろに再開する見通しだ」
と述べた。
ただ、打ち上げ再開に必要となる修理の詳細については触れなかった。
同社は発射台などの損傷程度について公表していない。
ロケットはイスラエルの衛星事業会社スペース・コミュニケーション(スペースコム)(SCC.TA)の通信衛星を搭載していた。
スペースXはこれまで、米航空宇宙局(NASA)のケネディ宇宙センターに建設中の新しい発射台が11月に完成すると明らかにしている。
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Record china配信日時:2016年9月4日(日) 21時50分
中国、長征ロケットによる人工衛星の軌道投入失敗か、
メデイアは沈黙―米メディア
●3日、米ボイス・オブ・アメリカ中国語版サイトは記事「中国がロケット打ち上げ失敗と海外メディア、中国メディアは沈黙」を掲載した。長征4Cロケットによる人工衛星の軌道投入が失敗した可能性が高いと海外メディアは報じている。写真はロケットの残骸。
2016年9月3日、米ボイス・オブ・アメリカ中国語版サイトは記事
「中国がロケット打ち上げ失敗と海外メディア、中国メディアは沈黙」
を掲載した。
香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、8月31日早朝に山西省太原衛星打ち上げセンターから打ち上げられた長征4Cロケットが人工衛星の軌道投入に失敗した。
中国の宇宙専門家が設立したウェブサイト「愛航天」が明らかにしたもので、人工衛星が予定の軌道に投入されていないことが確認されたという。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルも失敗したとの見方だ。
通常は打ち上げから数時間以内に中国は記者会見を開き、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)でも新たな人工衛星を確認する。
その双方がなかったことが失敗の証拠だという。
一方で中国メデイアはこの件について一切報道せず、沈黙を守っている。
』
『
人民網日本語版配信日時:2016年9月16日(金) 16時20分
中国、宇宙実験室「天宮2号」の打ち上げに成功―中国メディア
北京時間9月15日午後10時4分、宇宙実験室「天宮2号」を搭載した長征2号FT2キャリア・ロケットが中国の酒泉衛星発射センターから打ち上げられた。
約575秒後に天宮2号は分離に成功し、予定した軌道に乗り、打ち上げは無事成功した。
天宮2号は天宮1号目標飛行体を基礎に製造されたもので、
全長10.4メートル、最大直径3.35メートル、太陽翼約18.4メートル、重さ8.6トンで、
実験室と資源モジュールから構成され、
設計軌道寿命は2年以上、
有人宇宙船や貨物宇宙船とのドッキング、
宇宙科学実験と技術試験の実施、
宇宙ステーションの検討と運営に関する重要技術の検証
を行う。
天宮2号は宇宙での負荷実験を行なうとともに、神船11号の打ち上げ前にランデブーとドッキングの準備を行う。
長征2号FT2ロケットはこれまでの長征1号FT1号ロケットと技術的にはほぼ同じだが、安全性と信頼をさらに高め、一部技術的変更を行っている。
長征系列ロケットの打ち上げは236回目だ。
(提供/人民網日本語版・編集NA)
』
『
サーチナニュース 2016-09-20 10:33
http://news.searchina.net/id/1619061?page=1
日本のロケット技術は中国より進んでいる!
特に「エンジン」と「燃料」は先進的=中国
中国版国際宇宙ステーション建設プロジェクトの一環として、15日に内モンゴル自治区の酒泉衛星発射センターから無人宇宙実験室「天宮2号」を積んだロケット「長征2号F」が打ち上げられた。
中国の航空宇宙技術は近年著しい進歩を遂げているが、中国メディアの快報はこのほど、中国工程院院士であり、航空宇宙技術の専門家でもある中国人研究者の言葉を引用し、
「日本のロケット技術は中国より先に進んでいる」
と評価した。
記事が「日本のロケット技術は中国より進んでいる」と主張する1つ目の点は「エンジン」だ。★.「日本は第4世代エンジンを使用しているが、
中国は依然として第2、第3世代のエンジン技術を使用している」
と説明。
さらに「燃料」についても、
★.日本が使用している燃料は「液体水素と液体酸素による第4世代のクリーンな液体燃料」であるのに対して、
中国は「第2世代の非対称ジメチルヒドラジン及び四酸化二窒素」
だと説明。
さらに、四酸化二窒素と空気が反応すると猛毒物質が生成されると説明、
「この種の燃料は国外では数十年前に淘汰されているもの」
と指摘した。
記事はこの他にも
★.ロケットの外形や蓄積された技術、宇宙探査用ロケットなどの点で日本は中国よりも先に進んでいる
と指摘している。
有人宇宙飛行を成功させるなど、宇宙開発の実績という点で、中国は日本を圧倒的に上回っているものの、技術的には日本のほうが中国を上回っているというのが現実のようだ。
また、日本は単独の有人宇宙飛行は行っていないが、小惑星探査機はやぶさの快挙から分かるとおり、非常に高い宇宙開発技術を持っている。
』
サーチナニュース 2016-09-20 10:33
http://news.searchina.net/id/1619061?page=1
日本のロケット技術は中国より進んでいる!
特に「エンジン」と「燃料」は先進的=中国
中国版国際宇宙ステーション建設プロジェクトの一環として、15日に内モンゴル自治区の酒泉衛星発射センターから無人宇宙実験室「天宮2号」を積んだロケット「長征2号F」が打ち上げられた。
中国の航空宇宙技術は近年著しい進歩を遂げているが、中国メディアの快報はこのほど、中国工程院院士であり、航空宇宙技術の専門家でもある中国人研究者の言葉を引用し、
「日本のロケット技術は中国より先に進んでいる」
と評価した。
記事が「日本のロケット技術は中国より進んでいる」と主張する1つ目の点は「エンジン」だ。★.「日本は第4世代エンジンを使用しているが、
中国は依然として第2、第3世代のエンジン技術を使用している」
と説明。
さらに「燃料」についても、
★.日本が使用している燃料は「液体水素と液体酸素による第4世代のクリーンな液体燃料」であるのに対して、
中国は「第2世代の非対称ジメチルヒドラジン及び四酸化二窒素」
だと説明。
さらに、四酸化二窒素と空気が反応すると猛毒物質が生成されると説明、
「この種の燃料は国外では数十年前に淘汰されているもの」
と指摘した。
記事はこの他にも
★.ロケットの外形や蓄積された技術、宇宙探査用ロケットなどの点で日本は中国よりも先に進んでいる
と指摘している。
有人宇宙飛行を成功させるなど、宇宙開発の実績という点で、中国は日本を圧倒的に上回っているものの、技術的には日本のほうが中国を上回っているというのが現実のようだ。
また、日本は単独の有人宇宙飛行は行っていないが、小惑星探査機はやぶさの快挙から分かるとおり、非常に高い宇宙開発技術を持っている。
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